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中央信用組合——大阪・青果業の業域信組は、何に貸すか

預貸率30.7%、自己資本比率14.1%、不良債権比率9.92%。大阪市に本店を置く中央信用組合。大阪の青果業者を組合員とする業域信用組合の数字を読みます。

ニホン銀行紀行 ・ 大阪府

大阪府大阪市福島区の大阪市中央卸売市場本場内に本店を置く中央信用組合は、預金84億円、貸出金26億円、店舗2。大阪府内の青果業者を主な組合員とする、業域の信用組合です。

中央信用組合は、1952年に大阪府知事認可第1号として設立され、大阪の青果物商業協同組合を母体とする業域信組として歩んできました。本店が中央卸売市場本場内にあるとおり、市場の取引に連なる青果業者の資金繰りを支える役割を担ってきました。組合員になれるのは、青果業に携わる事業者などに限られます。

まず、数字を並べる

中央信用組合の預金は84億円、貸出金は26億円、預貸率30.7%。自己資本比率は14.1%、不良債権比率は9.92%。中小企業等向けの貸出先は100件です。

中央信用組合(令和7年3月末)
預金84億円
貸出金26億円
預貸率30.7%
自己資本比率14.1%
不良債権比率9.92%
中小企業等向け貸出先100件
店舗2店

預貸率30.7%。大阪・青果業の業域信組の数字を読む。

30.7%を、市場から読む

預貸率30.7%という低さは、特定の業種を単位とする業域信組の性格をよく表しています。組合員が青果業者に限られ、その数も多くないため、貸出先はおのずと絞られ、集めた預金の多くは運用に回ります。預金84億円・中小向け貸出先100件という小さな規模も、対象とする業種の範囲を映しています。一方、不良債権比率9.92%は高めの水準で、限られた組合員に貸すなかで、市場の取引に連なる事業の浮き沈みを引き受けてきたことの表れと読めます。

青果の卸売・仲卸の取引には、日々の仕入れや決済に資金が動きます。中央信用組合は、市場の取引に連なる事業者の事情を知る金融機関として、組合員の相互扶助の役割を担ってきました。会員資格が業種に限られるため、一般の事業者向けの金融機関とは性格が異なります。

制度——業域の信用組合とは

信用組合が融資できる相手は原則として「組合員」に限られます。組合員になれるのは、中小企業等協同組合法などにより、その信用組合の地区内に住所や事業所がある中小事業者・勤労者などで、員外への貸出には制限があります。事業者には規模の制限もあり、大企業は組合員になれません。

信用組合には、地域を単位とする「地域信組」のほか、特定の職業を単位とする「職域信組」、特定の業種を単位とする「業域信組」があります。中央信用組合は、青果業という業種を単位とする業域信組です。組合員になれるのが青果業者などに限られるため、貸出先がおのずと絞られ、預貸率は低くなります。低い預貸率は、運用に回る資金が多いことの表れと読めます。

数字は、組合の成り立ちを映す

預貸率30.7%という低さは、青果業という業種を組合員とし、市場の取引に連なる事業者を支えてきた業域信組の姿を映しています。中央信用組合の数字は、大阪市中央卸売市場に根ざす業域信用組合の、いまの記録です。預貸率の読み方は預貸率の読み方を、大阪府の他の金融機関は大阪府の地域金融機関のページもどうぞ。

預貸率とは 預貸率(よたいりつ)とは、金融機関の貸出金残高を預金残高で割った比率。預かった資金のうち、どれだけを貸出に回しているかを示す。預貸率が低い金融機関は、相対的に融資先を求めている可能性をうかがう一つの目安になる。ただし、有価証券運用を主体とする金融機関は、預貸率が低くても融資に積極的とは限らない。 → くわしくは「預貸率の読み方

執筆・監修:燧徹史(¥Today 編集責任者)

出典:預金・貸出金・預貸率・自己資本比率・不良債権比率・中小企業等向け貸出先件数=金融庁「中小・地域金融機関情報一覧」令和7年3月末(預貸率は貸出金÷預金で算出)。
中央信用組合の沿革(1952年に大阪府知事認可第1号として設立、大阪の青果物商業協同組合を母体とすること、大阪市中央卸売市場本場内に本店を置く業域信用組合であること)に関する記述=中央信用組合公開情報・各種公開情報にもとづく。
業域信用組合の市場取引・相互扶助としての機能に関する記述=各種公開情報。
信用組合の組合員・員外貸出に関する記述=中小企業等協同組合法ほか関係法令にもとづく一般的な整理。

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