やっぱり堅実、呉市職員信用組合——市職員の信組の数字を読む
預貸率9.5%、自己資本比率29.21%、不良債権比率0.12%。呉市役所内に本店を置く呉市職員信用組合。呉市職員を組合員とする職域信用組合の数字を読みます。
広島県呉市に本店を置く呉市職員信用組合は、預金38億円、貸出金3.6億円、店舗1。呉市役所内に本店を置き、支店網を持たない、呉市の職員などを組合員とする職域の信用組合です。
呉市職員信用組合は、呉市職員とその関連団体の職員を組合員とする相互扶助の金融機関です。給与天引きを前提とした預金と、住宅や生活資金などの低利融資を通じて、組合員の福利厚生を支える役割を担ってきました。本店は呉市役所内に置かれ、支店を持たない、小規模な職域信組です。組合員になれるのは、呉市職員などに限られます。
まず、数字を並べる
呉市職員信用組合の預金は38億円、貸出金は3.6億円、預貸率9.5%。自己資本比率は29.21%、不良債権比率は0.12%。中小企業等向けの貸出先は273件です。
| 預金 | 38億円 |
|---|---|
| 貸出金 | 3.6億円 |
| 預貸率 | 9.5% |
| 自己資本比率 | 29.21% |
| 不良債権比率 | 0.12% |
| 中小企業等向け貸出先 | 273件 |
| 店舗 | 1店 |
預貸率9.5%・不良債権0.12%。呉市職員の職域信組の数字を読む。
9.5%と0.12%を、職域から読む
預貸率9.5%という低さは、本紀行で見てきた金融機関のなかでも際立っています。預金38億円のうち貸出は3.6億円ほど、一割にも満たない数字です。組合員が安定した職にある市職員に限られ、その数も多くないため、貸出先はごく限られ、集めた預金の大半は運用に回ります。職域信組のなかでも、とりわけ規模が小さく預貸率が低い姿です。不良債権比率0.12%という、ほぼゼロに近い低さと、自己資本比率29.21%という厚さは、安定した会員基盤と堅実な運営の表れと読めます。
職域信組は、特定の職に従事する人々の相互扶助の金融機関です。給与天引きによる安定した積み立てと、住宅や生活資金の低利融資を通じて、組合員である職員の福利厚生を支える役割を担います。呉市職員信用組合の低い預貸率と低い不良債権は、その会員基盤の表れと読めます。
制度——職域の信用組合とは
信用組合が融資できる相手は原則として「組合員」に限られます。組合員になれるのは、中小企業等協同組合法などにより、その信用組合の地区内に住所や事業所がある中小事業者・勤労者などで、員外への貸出には制限があります。事業者には規模の制限もあり、大企業は組合員になれません。
信用組合には、地域を単位とする「地域信組」のほか、特定の職業を単位とする「職域信組」、特定の業種を単位とする「業域信組」があります。呉市職員信用組合は、呉市職員を単位とする職域信組です。組合員になれるのが職員などに限られるため、貸出先がごく限られ、預貸率は低くなります。低い預貸率は運用に回る資金が多いことの、ほぼゼロの不良債権は安定した会員基盤の、それぞれ表れと読めます。
数字は、組合の成り立ちを映す
預貸率9.5%という低さと、不良債権比率0.12%という低さは、安定した職にある市職員を組合員とし、その福利厚生を支えてきた小さな職域信組の姿を映しています。呉市職員信用組合の数字は、市役所内に本店を置く職域信組の、いまの記録です。預貸率の読み方は預貸率の読み方を、広島県の他の金融機関は広島県の地域金融機関のページもどうぞ。
執筆・監修:燧徹史(¥Today 編集責任者)
出典:預金・貸出金・預貸率・自己資本比率・不良債権比率・中小企業等向け貸出先件数=金融庁「中小・地域金融機関情報一覧」令和7年3月末(預貸率は貸出金÷預金で算出)。
呉市職員信用組合の概要(呉市役所内に本店を置き支店を持たないこと、呉市職員・関連団体を組合員とする職域信用組合であること)に関する記述=呉市職員信用組合公開情報・各種公開情報にもとづく。
職域信用組合の給与天引き・福利厚生としての機能に関する記述=各種公開情報。
信用組合の組合員・員外貸出に関する記述=中小企業等協同組合法ほか関係法令にもとづく一般的な整理。
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