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京滋信用組合——京都に本店を置く信組は、何に貸すか

預貸率78.2%、自己資本比率9.31%、不良債権比率3.07%。京都市に本店を置く京滋信用組合。朝銀近畿信用組合の事業の一部を引き継いで2002年に設立された、京都府唯一の信用組合の数字を読みます。

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京都府京都市に本店を置く京滋信用組合は、預金638億円、貸出金499億円、店舗5。京都府に本店を置く唯一の信用組合です。組合名の「京滋」は、京都と滋賀を指します。

京滋信用組合は、2002年に経営破綻した朝銀近畿信用組合の事業の一部を引き継ぐ目的で設立され、同年に事業を開始しました。京都府に本店を置く信用組合は、これにより復活する形となりました。数字の面で目を引くのは、預貸率78.2%という高さです。

まず、数字を並べる

京滋信用組合の預金は638億円、貸出金は499億円、預貸率78.2%。自己資本比率は9.31%、不良債権比率は3.07%。中小企業等向けの貸出先は1,242件です。

京滋信用組合(令和7年3月末)
預金638億円
貸出金499億円
預貸率78.2%
自己資本比率9.31%
不良債権比率3.07%
中小企業等向け貸出先1,242件
店舗5店

預貸率78.2%。京都府唯一の信用組合の数字を読む。

78.2%を、京都から読む

預貸率78.2%は、本紀行で見てきた信用組合のなかでも高い部類で、地方銀行に近い水準です。集めた預金の八割近くを組合員に貸し出しており、地元の中小事業者に積極的に資金を供給していることがうかがえます。地方では「預金は集まるが貸し先が限られる」という構図から預貸率が低くとどまる信組も多いなかで、京滋信用組合の78.2%は、貸出に積極的な姿勢を示しています。

京滋信用組合が貸す相手は、京都を中心とする中小事業者です。まちの商業やサービス業、地場の事業者が、その融資先に含まれると考えられます。自己資本比率9.31%は信用組合として手堅く、不良債権比率3.07%は中庸の水準です。破綻した信組の事業を引き継いで再出発し、組合員に積極的に貸してきた歩みが、高い預貸率という数字に表れていると読めます。もちろん個別の事情も絡むため断定はできませんが、京都という土地を抜きに、この信組の数字は読めません。

京滋信用組合が示すのは、京都府に本店を置く唯一の信組として、組合員に積極的に貸す姿です。預貸率78.2%という高さは、集めた預金の八割近くを地元の中小に回していることの表れ。破綻した信組の事業を引き継いで再出発した歩みが、この数字の背景にあります。

なぜ、こうなったのか——制度と地域

信用組合が融資できる相手は原則として「組合員」に限られます。組合員になれるのは、中小企業等協同組合法などにより、その信用組合の地区内に住所や事業所がある中小事業者・勤労者などで、員外への貸出には制限があります。事業者には規模の制限もあり、大企業は組合員になれません。

この制度のもとでは、貸す相手はおのずと地元の中小事業者や住民に絞られます。京滋信用組合にとって、その「地元」とは、京都を中心とする地域経済です。破綻した朝銀近畿信用組合の事業の一部を引き継いで2002年に設立され、京都府に本店を置く唯一の信用組合として、組合員に積極的に貸してきたことが、高い預貸率という数字に表れていると読めます。

同じ府の、金融機関と並べてみる

同じ京都府を代表する地銀として、京都銀行(預貸率78.8%)も本紀行に登場しています。京都を地盤とする大型信金の京都中央信用金庫(預貸率63.2%)とあわせて、京都の金融機関の姿は各記事もどうぞ。

数字は、根を張る土地を映す

預貸率78.2%という高さは、京都府に本店を置く唯一の信用組合として、地元の中小に積極的に貸してきた信組の姿を映しています。京滋信用組合の数字は、破綻した信組の事業を引き継いで再出発した、京都の信組の、いまの記録です。預貸率の読み方は預貸率の読み方を、京都府の他の金融機関は京都府の地域金融機関のページもどうぞ。

京滋信用組合と融資・保証のはなし

京滋信用組合は、地域に根ざした信用組合です。借りる・備えるのどちらを考えるにしても、土台になるのは日頃の取引と信用。口座づくりから保証制度まで、どんな立場でも知っておきたい融資・銀行取引の基礎をまとめました。

預貸率とは 預貸率(よたいりつ)とは、金融機関の貸出金残高を預金残高で割った比率。預かった資金のうち、どれだけを貸出に回しているかを示す。預貸率が低い金融機関は、相対的に融資先を求めている可能性をうかがう一つの目安になる。ただし、有価証券運用を主体とする金融機関は、預貸率が低くても融資に積極的とは限らない。 → くわしくは「預貸率の読み方

執筆・監修:燧徹史(¥Today 編集責任者)

出典:預金・貸出金・預貸率・自己資本比率・不良債権比率・中小企業等向け貸出先件数=金融庁「中小・地域金融機関情報一覧」令和7年3月末(預貸率は貸出金÷預金で算出)。
京滋信用組合の沿革(2002年に朝銀近畿信用組合の事業の一部を引き継いで設立、京都府に本店を置く唯一の信用組合であること、組合名「京滋」が京都と滋賀を指すこと)に関する記述=京滋信用組合公開情報・各種公開情報にもとづく。
京都市の商業・地場産業に関する記述=各種公開情報。
京都銀行・京都中央信用金庫の数値=金融庁「中小・地域金融機関情報一覧」令和7年3月末。
信用組合の組合員・員外貸出に関する記述=中小企業等協同組合法ほか関係法令にもとづく一般的な整理。

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