売上と採用の窓口を、自分で作る——「あなただからある経路」が、客も人も呼ぶ
これから書くことを一つひとつ点検していくことで、あなたが成功することを、真剣に祈っています。裏を返せば、失敗して苦しい目に遭わないように、出せるかぎりの手の内を渡しておきたい。それが、この記事です。集客の窓口も、採用の窓口も、もとは同じ一本の経路から生まれます。その経路を、どう自分で作るのかを掘り下げます。
はじめに——これは「あらゆる商売・事業」に共通する話
わたしは、あなたを直接は知りません。けれど、知らないなりに、知っている限りの情報で、あなたの商売の成功を支援したいと思って、これを書いています。だから今回は、金融機関の話は出てきません。ここで述べるのは、業種を問わず、あらゆる商売・事業に共通する、客と人を呼ぶ力の話です。
商売の基本は、世界への誠実さ——つまり、まめさ
経営の基本、商売の基本は、あなたが所属している世界への誠実さにあります。難しい言葉に聞こえるかもしれませんが、平たく言えば、まめさです。ここでは、その世界を商売の範囲——あなたが商いをする、足元の地域に絞って話します。
では、その狭い世界における、あなたのまめさの証拠、努力の積み重ねは、どこに表れるのか。具体的には、SNSのフォロワー数に表れます。
ここで一つ、はっきりさせておきたいことがあります。「集客のために、これから地道にがんばります」と計画書に書く人は、たくさんいます。けれど、地道な努力やインスタ集客は、もう誰もがやっている当たり前です。当たり前を当たり前にやるだけでは、差はつきません。差をつけるとは、その当たり前を、具体的に、そして数で測れるところまで踏み込むことです。だから、ここから先は、できるだけ具体的な数字で話します。
あなたの積み重ねを、数で点検する
まず、SNSにまだ手を付けていない、というあなた。次のことを想像してみてください。
SNSに手を付けている方なら、別の物差しがあります。あなたの年齢に関わりなく、実際に顔と名前を知っている人が、フォロワーに二百七十人以上はいるはずです。
こちらからフォローを繰り返してフォロワーを増やしたような数は、勘定に入りません。たとえば千フォローして四百フォロワー、というような状態は、ここで言う積み重ねには数えない、ということです。あくまで、あなたと縁ができて増えた二百七十人で測ってください。
そして、この積み重ねは、そのまま従業員やパートの募集の窓口として、また集客の窓口として、機能します。もちろん、そうした集客や採用が要らない事業の方には、無関係な話です。けれどそうでないのなら——本当に自分の準備は整っているのか、一度この物差しで点検してみることを、強く忠告します。
少し厳しい言い方になりますが、わたしは、この水準に届かない人が、集客や支援を呼びかけて、事実として何かが動いた事例を、これまでに一度も見たことがありません。
経路を「持っている人」と、これから「作る人」
こうした積み重ねを、さらに活かすために要るのは、あなたがそこにどれだけの時間とお金を投じられるか、です。
たとえば、街のマルシェを歩いていると、あちこちの店から声がかかる。世間話をし、流行りの店の情報を仕入れながらのウォーキングになる——そういう人は、もう、十分にやってきた証拠を持っています。
では、それが無い人は、どうすればいいのか。答えは、そうした地域のイベントに、出店する側として、あるいは小規模なスポンサーとして、さらには運営の側として参加し、しっかり身を粉にすることです。経路は、待っていてもできません。自分の足で、作りにいくものです。
どれも無い、そしてこれもできない、というのでは、正直、ほとんど不可能だと思います。飲食や店舗の商売ではないから、地域のイベントには参加できない——そういう事情も、確かにあるでしょう。でも、それは、あなたの成功と引き換えにしていいほど、大げさな理由でしょうか。どうして、うまくいくための積み重ねには、参加できないのか。
その参加できない理由を、一度、紙に書いて、声に出して読んでみた方がいい。大多数の人は、本当にくだらない理由で、これから逃げています。実際、そのくらいしないと治らないのです、そういう人は。それでもなお、その理由のほうが大事だというのなら、仕方ありません。あなたが見ている道のなかから、別の活路を見出すことです。
出すなら出す、出さないなら消える——中途半端がいちばん悪い
ここは、はっきり言います。いちばんやってはいけないのは、中途半端です。
お金は出さない。あるいは、一口の一万円だけ出して、その分、運営に口を出して「やっている感」を出す。関係者ぶる。頼まれごとを不愉快な断り方ではねつける。あるいは、沈黙で答える。これらは、絶対にやらないことです。良い返り方をすることは、まずありません。スポンサーを頼みに行って、出さなかった三万円を、相手は忘れません。後日、その活動が知名度を得たとき、「実績が出たなら私も出します」は、なかなか通らないのです。
もう少し踏み込めば、そうした人間の機微に背を向けて生きていないか——その通知表が、飲み会やフォロワー数の話に、そのまま直結して表れている、ということです。
では、どうするか。道は二つに一つです。
出す人——出せるだけの金額を出す。そのうえで、たとえば夏のイベントなら、当日の朝いちばんに声をかけ、主催者に塩飴と、冷やした経口補水液でも差し入れて、「熱中症対策に使ってください」と置いてくる。そして昼からは、ピークを過ぎて売れ残っている店で多めに買い物をして、食事をしそびれている人に、それを差し入れる。これほどの好印象を、たったこれだけの投資で買える方法は、ほかにありません。
出さない人——とにかく、存在感を消す。目につかないところへ移動して、そもそも声がかからないようにする。これが肝心です。
売上の窓口と、採用の窓口は、同じもの
ここまで、集客の話と、地域との関わりの話をしてきました。では、採用は何が窓口になるのか。同じです。とくにインスタグラム。それまでの誠実でまめな行動の積み重ねの結果としてのフォロワーは、そのままあなたの声になります。人を募るときも、それが響く。
一色の紐の、端と端を、見分けられるでしょうか。左右を反転させて渡されても、たいていの人は気づきません。売上の窓口と採用の窓口も、それと同じです。同じ一本の経路の、こちらの端とあちらの端にすぎない。地域に根ざした商売では、誰もが顧客であり、同時に誰もが参加者です。客を呼ぶ力と、人を呼ぶ力は、もとを正せば一つのもの——あなたが、その世界にどれだけ誠実にまめに関わってきたか、なのです。
ここまで書いてきたことは、ありふれた起業本や、お金を借りることだけにフィーチャーしたコンテンツには、まず出てきません。つまり、ユニークな内容だと思います。そして——それを実際にやることで、あなた自身が、ユニークな人になります。
もっとも簡単に人を集める方法は、結局のところ、これに尽きます。集客でも採用でも、そこが楽しそうな場所だと、人に認識してもらうこと。まめに地域へ関わり、まめに発信し、出すところには気持ちよく出す。その積み重ねが、「あの人のところは、なんだか楽しそうだ」という空気を作ります。客も、働き手も、楽しそうな場所に集まってくるのです。
あなたは、うまくいくための積み重ねから逃げる理由を、紙に書いて、声に出して読めますか。
読んでみて、それでも胸を張れる理由なら、堂々とその道を行けばいい。けれど、声に出した自分の理由が、思ったよりくだらなく聞こえたなら——窓口は、まだ、これから作れます。客を呼ぶ経路も、人を呼ぶ経路も、今日あなたが地域へ踏み出す一歩から、同じように伸びていきます。
あなたの成功を、心からお祈りしています。
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