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信用組合横浜華銀——横浜中華街の華僑系信組は、何に貸すか

預貸率81.1%、自己資本比率41.55%、不良債権比率0.5%。横浜市に本店を置く信用組合横浜華銀。横浜中華街の華僑・華人の出資で生まれた信組の数字を読みます。

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神奈川県横浜市中区に本店を置く信用組合横浜華銀は、預金135億円、貸出金109億円、店舗1。横浜中華街に本店を置き、横浜在住の華僑・華人の出資で生まれた信用組合です。在日朝鮮人系の「朝銀」、在日韓国人系の「商銀」とはまた別の、華僑・華人系の信用組合です。

信用組合横浜華銀は、1952年に「信用組合国際興業合作社」として設立され、1954年に現在の名称となりました。横浜中華街という、日本有数の華僑・華人のコミュニティを基盤とし、組合員数は約2,600名とされます。本店1店で、横浜中華街とともに歩んできた小さな信組です。数字の面で目を引くのは、自己資本比率41.55%という桁違いの厚さと、不良債権比率0.5%という低さ、そして預貸率81.1%という高さの組み合わせです。

まず、数字を並べる

信用組合横浜華銀の預金は135億円、貸出金は109億円、預貸率81.1%。自己資本比率は41.55%、不良債権比率は0.5%。中小企業等向けの貸出先は442件です。

信用組合横浜華銀(令和7年3月末)
預金135億円
貸出金109億円
預貸率81.1%
自己資本比率41.55%
不良債権比率0.5%
中小企業等向け貸出先442件
店舗1店

預貸率81.1%・自己資本41.55%。横浜中華街の華僑系信組の数字を読む。

81.1%・41.55%・0.5%を、コミュニティから読む

三つの数字が、いずれも際立っています。預貸率81.1%は、集めた預金の八割超を組合員に貸し出している高さです。自己資本比率41.55%は、信用組合として桁違いに厚い守りです。そして不良債権比率0.5%は、ほぼゼロに近い低さです。よく貸し、厚く守り、かつ傷がほとんどない——横浜中華街という、結びつきの強い華僑・華人のコミュニティを基盤に、組合員をよく知って貸してきた小さな信組の数字です。

信用組合横浜華銀が貸す相手は、横浜中華街を中心とする華僑・華人の事業者です。中華料理店をはじめとする商業やサービス業が、その融資先に含まれると考えられます。組合員数約2,600名という限られたコミュニティのなかで、相手をよく知って貸すからこそ、高い預貸率と低い不良債権が両立し、長年の蓄積が桁違いの自己資本となって表れていると読めます。もちろん個別の事情も絡むため断定はできませんが、横浜中華街という土地とコミュニティを抜きに、この信組の数字は読めません。

信用組合横浜華銀が示すのは、横浜中華街の華僑・華人コミュニティに深く根ざした信組の姿です。預貸率81.1%・不良債権0.5%・自己資本41.55%という際立った数字は、結びつきの強いコミュニティのなかで組合員をよく知って貸し、長年の蓄積を厚い守りとしてきたことの表れです。

なぜ、こうなったのか——制度と地域

信用組合が融資できる相手は原則として「組合員」に限られます。組合員になれるのは、中小企業等協同組合法などにより、その信用組合の地区内に住所や事業所がある中小事業者・勤労者などで、員外への貸出には制限があります。事業者には規模の制限もあり、大企業は組合員になれません。

この制度のもとでは、貸す相手はおのずと組合員に絞られます。信用組合横浜華銀にとって、その組合員基盤は、横浜中華街を中心とする華僑・華人のコミュニティです。結びつきの強い限られたコミュニティを基盤とすることで、相手をよく知って貸すことができ、それが高い預貸率と低い不良債権の両立、そして桁違いに厚い自己資本につながっていると読めます。

同じ県の、金融機関と並べてみる

同じ神奈川県を代表する地銀として、横浜銀行(預貸率79.6%)も本紀行に登場しています。同じ横浜には、在日朝鮮人系の横浜幸銀信用組合(預貸率76.0%)もあり、コミュニティを基盤とする協同組織金融機関の姿は各記事もあわせてどうぞ。

数字は、組合の成り立ちを映す

預貸率81.1%・自己資本比率41.55%・不良債権比率0.5%という際立った数字は、横浜中華街の華僑・華人コミュニティに深く根ざし、組合員をよく知って貸してきた小さな信組の姿を映しています。信用組合横浜華銀の数字は、中華街とともに歩む信組の、いまの記録です。預貸率の読み方は預貸率の読み方を、神奈川県の他の金融機関は神奈川県の地域金融機関のページもどうぞ。

信用組合横浜華銀と融資・保証のはなし

信用組合横浜華銀は、地元にしっかり貸す信用組合です。実際に借入れを考えるなら、土台になるのは事業の中身を伝える準備と、保証制度の理解。借りる側が知っておきたい融資・保証の基礎をまとめました。

預貸率とは 預貸率(よたいりつ)とは、金融機関の貸出金残高を預金残高で割った比率。預かった資金のうち、どれだけを貸出に回しているかを示す。預貸率が低い金融機関は、相対的に融資先を求めている可能性をうかがう一つの目安になる。ただし、有価証券運用を主体とする金融機関は、預貸率が低くても融資に積極的とは限らない。 → くわしくは「預貸率の読み方

執筆・監修:燧徹史(¥Today 編集責任者)

出典:預金・貸出金・預貸率・自己資本比率・不良債権比率・中小企業等向け貸出先件数=金融庁「中小・地域金融機関情報一覧」令和7年3月末(預貸率は貸出金÷預金で算出)。
信用組合横浜華銀の沿革(1952年に信用組合国際興業合作社として設立、1954年に信用組合横浜華銀へ改称、横浜在住の華僑・華人の出資で生まれたこと、横浜中華街に本店を置き組合員数が約2,600名であること)に関する記述=信用組合横浜華銀公開情報・各種公開情報にもとづく。
横浜中華街の華僑・華人コミュニティに関する記述=各種公開情報。
横浜銀行・横浜幸銀信用組合の数値=金融庁「中小・地域金融機関情報一覧」令和7年3月末。
信用組合の組合員・員外貸出に関する記述=中小企業等協同組合法ほか関係法令にもとづく一般的な整理。

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