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宮城第一信用金庫——杜の都・仙台で、ファーストバンクみやしんは何に貸すか

預貸率65.4%、預金1,250億円、自己資本比率8.49%、不良債権比率2.5%。宮城県仙台市に本店を置く宮城第一信用金庫。県都・仙台に根ざし、預金の6割超を貸す中堅信金「みやしん」が、何に貸すのか。同じ宮城の信金と比べながら、その数字と歴史を読む。

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宮城県の仙台市に本店を置く宮城第一信用金庫は、預金1,250億円を持つ信用金庫だ。店舗13。通称は「ファーストバンクみやしん」、宮城県内では「みやしん」も広く使われる。仙台市青葉区中央に本店を構え、仙台都市圏を中心に、塩竈・大崎・名取・多賀城・岩沼・栗原・角田など、宮城県の広い範囲を営業エリアとする。杜の都・仙台に根ざす中堅信金だ。

本拠の仙台は、人口100万を超える東北最大の都市だ。「杜の都」と呼ばれる緑豊かな街には、東北の経済・行政・文化の機能が集まり、商業とサービス業、そして多くの中小企業が集積する。みやしんの定款上の営業エリアは9市6郡に及び、石巻・気仙沼周辺を除く宮城県のほぼ全域をカバーする。宮城第一信用金庫は、こうした東北の中枢・仙台に根ざし、地域の中小事業者と住民に貸してきた。東日本大震災を地域とともに経験し、復興を支えてきた信金でもある。

この信金の数字で目を引くのは、預貸率65.4%という、高めの水準だ。預金1,250億円に対し、貸出金は818億円。預金の6割超を貸出に回している。なぜ、仙台の中堅信金が、これほど貸せるのか。同じ宮城の信金とも比べながら、数字を読みにいく。

数字を並べてみる

まず、絶対値から。宮城第一信用金庫の預金は1,250億円、貸出金は818億円。預貸率は65.4%で、預金の6割超を貸出に回している。自己資本比率は8.49%、不良債権比率は2.5%。店舗数は13。

同じ宮城県の信金と比べてみる。同じ仙台の大型信金杜の都信用金庫(預貸率64.4%・預金6,098億円)、白石の城下町から仙台南部を地盤とする仙南信用金庫(預貸率56.2%・預金2,215億円)と並べると、宮城第一信用金庫の預貸率65.4%は、宮城の信金のなかでも高い水準にある。預金規模1,250億円は杜の都信金(6,098億円)の5分の1ほどだが、預貸率では上回る。仙台という東北最大の都市で、旺盛な資金需要に応えてよく貸している。人と事業が集まる県都では、商業・サービス業・中小製造業の設備や運転の資金需要が絶えない。不良債権比率2.5%は低めに抑えられ、自己資本比率8.49%はやや薄めだが、これはよく貸すことに資本を振り向けている表れだと読める。

宮城県の信用金庫(令和7年3月末)
 宮城第一信用金庫杜の都信用金庫仙南信用金庫
本店仙台市仙台市白石市
預貸率65.4%64.4%56.2%
自己資本比率8.49%11.48%
不良債権比率2.5%2.96%2.38%

いずれも宮城県の信金。みやしんは中堅規模ながら、県内で最も高い預貸率を示す。

宮城第一信用組合から——宮城第一信用金庫の歩み

宮城第一信用金庫は、1951年(昭和26年)3月、「宮城第一信用組合」として設立・営業を開始した。1953年(昭和28年)6月、信用金庫法に基づき宮城第一信用金庫に改組した。「中小企業の発展と地域住民の豊かな生活に貢献する」を使命に掲げ、創立時の「相互扶助」の精神を経営の根幹に据えてきた。1998年(平成10年)には、経営破綻した徳陽シティ銀行の古川駅前支店の事業を譲り受け、2002年(平成14年)には宮城県中央信用組合の3店舗を譲り受けるなど、地域金融の受け皿としての役割も果たしてきた。本店は仙台市青葉区中央に置かれ、通称「ファーストバンクみやしん」として親しまれている。なお、2027年(令和9年)3月には、本部機能を兼ねる新本店ビルを仙台駅東口の宮城野区に建設し、利用を開始する予定だ。

杜の都・仙台という土地は、信用金庫にとって資金需要に富む地盤だ。東北最大の都市には、商業・サービス業・中小製造業が集積し、人と事業が集まる。設備投資や運転資金の需要が絶えないこの地で、宮城第一信用金庫は「心のみやしん」をモットーに、培ったコンサルティング機能を発揮して、中小事業者によく貸してきた。2011年(平成23年)の東日本大震災では、地域とともに被災を経験し、見舞金の贈呈や復興支援を通じて地域を支えた。預貸率65.4%という宮城で高めの水準は、県都・仙台の旺盛な資金需要に応えてきたことの表れだ。不良債権比率2.5%という低さは、震災という大きな試練を経ながらも、堅実に貸してきたことを映していると読める。

65.4%を、仙台から読む

宮城第一信用金庫の預貸率65.4%という宮城で高めの水準は、東北最大の都市・仙台で、商業・サービス業・中小製造業の旺盛な資金需要に応えてきたことの表れだと読める。人と事業が集まる県都で、中堅信金として深く貸してきた。同じ仙台の大型信金・杜の都信金(64.4%)と肩を並べる預貸率は、その密着を物語る。

そのうえで、不良債権比率2.5%という低さが、この信金の性格を物語る。よく貸しながら、焦げ付きを低く抑える。東日本大震災という試練を地域とともに乗り越え、コンサルティング機能で事業者を支える——その姿勢が、65.4%という高い預貸率と、2.5%という低い不良債権比率に表れていると読める。杜の都・仙台で、みやしんは地域経済とともに歩んでいる。預貸率という数字をどう読むかについては、預貸率の読み方もあわせてどうぞ。

宮城の経済とともに

宮城第一信用金庫の数字は、東北最大の都市・仙台という地盤と、震災を地域とともに乗り越えてきた歴史の、両方を映している。県都の旺盛な資金需要によく貸し、低い焦げ付きを保ちながら、仙台の経済を支えてきた。人と事業が集まる土地柄が、65.4%という高い預貸率に表れている。

銀行や信用金庫の数字は、その土地の経済と、その金融機関の生き方を映す鏡だ。宮城第一信用金庫を見れば、杜の都・仙台の経済と、そこでよく貸す中堅信金の姿が浮かぶ。宮城県の他の金融機関は、同じ仙台の大型信金杜の都信用金庫、白石の仙南信用金庫、県内最大の地銀七十七銀行、第二地銀の仙台銀行もあわせてどうぞ。預貸率という数字の読み方については、預貸率の読み方へ。宮城県の他の金融機関と並べて眺めたい方は、宮城県の地域金融機関のページへ。

宮城第一信用金庫と融資のはなし

宮城第一信用金庫は、杜の都・仙台に根ざし、県都の中小事業者によく貸す中堅信用金庫です。地元の事業者に貸す信金とどう付き合うか、口座づくりから与信の考え方まで、知っておきたい銀行取引の基礎をまとめました。

預貸率とは 預貸率(よたいりつ)とは、金融機関の貸出金残高を預金残高で割った比率。預かった資金のうち、どれだけを貸出に回しているかを示す。県都のような人と事業の集まる都市を地盤とする信金では、旺盛な資金需要を背景に、預貸率が高めになることが多い。自己資本比率や不良債権比率とあわせて見ることで、その信金の姿が見えてくる。 → くわしくは「預貸率の読み方

執筆・監修:燧徹史(¥Today 編集責任者)

出典:預金・貸出金・預貸率・自己資本比率・不良債権比率・店舗数=金融庁「中小・地域金融機関情報一覧」令和7年3月末(信用金庫の計数は百万円単位を億円に換算。預貸率は貸出金÷預金で算出)。杜の都信用金庫・仙南信用金庫の数値も同出典。
沿革(1951年3月に「宮城第一信用組合」として設立されたこと、1953年6月に信用金庫法に基づき宮城第一信用金庫へ改組したこと、本店が仙台市青葉区中央にあること、通称が「ファーストバンクみやしん」であること、定款上の営業エリアが9市6郡に及ぶこと、1998年に徳陽シティ銀行古川駅前支店の事業を譲り受けたこと、2002年に宮城県中央信用組合の3店舗を譲り受けたこと、2027年3月に仙台駅東口の宮城野区へ新本店ビルを建設し利用開始予定であること)=宮城第一信用金庫および各種公開情報にもとづく。
仙台の地理・経済(仙台市、杜の都、東北最大の都市、東日本大震災)に関する記述=各種公開情報。

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